ポリアミド樹脂(PA 

ポリアミド(polyamidePA) とは…

酸とアミンが反応してできるアミド結合(たんぱく質と同じ結合)を持つ高分子化合物の総称のことで、一般にナイロンとよばれています。

 

化学的構造

アミド結合(-CONH-)の繰り返しによって主鎖が構成される線状高分子のことで、そのうち主として脂肪族からなるものが、ナイロンと呼ばれます。また、主として芳香族骨格をもつものをアラミドといいます。

 

分 類

 

  • 環状ラクタム(-CO-NH-)の開環重合または、ω-アミノカルボン酸の重縮合で得られるもの

      ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12 など

  • ジアミン(H2N-R-NH2)と二塩基酸(HOOC-R'-COOH)の重縮合で得られるも

      ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612など

 

 ナイロン 6

わが国の食品用ポリアミドの大部分はナイロン6です。

 

構造式

 

性 質

   引っ張り強さや破裂強さなどの強度に非常に優れている。

   低温、高温でも強靭である。

     吸水性があり、ヒートシール性がない。

   無延伸フィルムは熱成形性がよく、 強度、耐油性、低温特性が優れて
    いる。

 

 用途

 

冷蔵冷凍調理品、冷凍農水産物、畜肉酪農加工品レトルト食品などの包装材

ラミネートなどの複合プラスッチクの構成材

深絞り容器の構成材 真空包装ラミネートフィルムの構成材

吸水性があるため、食品に直接接触して使用されることはほとんどありま
 
せん。

 

ナイロン 66

構造式

 

性 質

   ナイロン6よりも融点が高い。

   吸水率も低い。

 

 

用 途

 

    
   
レトルトパウチ食品の素材
       (複数素材)
 

レトルトパウチ、

ラミネートなどの構成材

 

 

使用上の注意

    袋のまま熱湯で加温調理する袋詰めの食品(レトルト食品)にナイロンが
    使用されている場合が多い。 加熱する場合は表示時間を守り、長く加温し
    過ぎないようにしましょう。また内容物をなべなどに移して加温するのも
    よい方法です。

 

 

 

 

 

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